このページの最終更新:11th Nov 2001

音の名前

実音と記音

楽器を吹き、音楽に触れる人にとって、音の話は切ってもきれないものです。クラリネットを初めて 触れた人がまず戸惑うのが、実音と記音の概念です。これは簡単にいえば、運指表にドと書いてある 通りに指を押さえて吹いたのに、実際になる音がドではない違った音が出ることです。
これは、運指上の都合や楽器が発展した歴史の流れによって、ピアノの音と違った音を基準に 音階や運指が定められているために起こる食い違いです。このような楽器を移調楽器といいますが、 楽譜に書いてある音と実際になる音を、きちんと区別する必要があります。実際になっている音を 実音といい、楽譜に書いてある音を記音といいます。実音の音名はどの楽器でも一緒ですが、 その音を記音に直すと、楽器によって名前は替わってしまいます。

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音の呼び方

私たちは普段、音の名前を「ドレミファソラシド」と呼んでいます。これもひとつの音の名前です。 通常、楽譜に書いてある音を読むとき、この音名を使います。楽譜に書いてある音ですから、これは 記音の音を示すときに使っていることになります。
これに対して、実音の音を示すときには、多くの場合ドイツ音名を使います。どうしてそうなったのかは よく分かりません。実音は前に書いたとおり、実際に出ている音を示しますから、どの楽器でも 「F」といえば同じ音が出ます(オクターブ違いはのぞく)。しかし、それを楽器ごとに楽譜にすると、 クラリネットなら「ソ」ですが、フルートやピアノなら「ファ」になります。また、アルトサックスなら 「レ」です。
ドイツ音名でややこしいのは、C から順番に長音階をたどったときに、CDEFGAHC と、シにあたる音が アルファベット順から外れて H になり、その半音下が B になることです。
もうひとつ、音階を「はにほへといろは」で示す方法もあります。これも基本的には実音を示す方法ですが、 場面によっては楽譜にかかれた音階の調を示すのに使うこともあり、注意が必要です。

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臨時記号がついたとき

さて、音には臨時記号がついて半音上がったり下がったりする場合があります。このとき音の名前は どのように変わるのでしょうか。
まず、ドレミファ〜 の場合は、単純に#や♭をつけて「ファ#」「レ♭」のようにあらわします。また、 シャープやフラットが重なった場合も、「ファ##」「レ♭♭」と示します。
ドイツ音名では、半音上がる場合は音名にisを、下がる場合はesをつけて、「Fis」「Des」とします。二重の 場合は上がる場合はisis、esesをつけるそうですが、確証はありません。
はにほへと〜の場合は、音の前に上がるときに嬰、下がるときに変をつけ、「嬰ヘ」「変ニ」とします。二重の ばあいは、「重嬰ヘ」「重変ニ」となります。

最後に、実音とBbクラリネットの記音の関係を下の表にまとめます。ただし、二重記号は省略します。

記音(Bbクラ)実音(ドイツ音名)実音(ハニホへ)
B(ベー)嬰イ / 変ロ
ド# / レ♭H(ハー) / Ces(ツェス)ロ / 変ハ
C(ツェー)嬰ロ / ハ
レ# / ミ♭Cis(ツィス) / Des(デス)嬰ハ / 変ニ
D(デー)
ファDis(ディス) / Es(エス)嬰ニ / 変ホ
ファ# / ソ♭E(エー) / Fes(フェス)ホ / 変ヘ
Eis(エイス) / F(エフ)嬰ホ / ヘ
ソ# / ラ♭Fis(フィス) / Ges(ゲス)嬰へ / 変ト
G(ゲー)
ラ# / シ♭Gis(ギィス) / As(アス)嬰ト / 変イ
A(アー)

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