このページの最終更新:20th Feb 1999

純正律と平均律

倍音の概念と純正律 / 転調を自由にした平均律

倍音の概念と純正律

倍音とは

音は空気の振動ですが、その振動数の関係に注目すると、面白いことが分かってきます。 たとえば、ある音の振動数を2倍にすると、オクターブ上の音になります。3倍にすれば 2オクターブ上の音になるかというとそうではなくて、その手前の完全5度の関係にある音 (たとえば下の音がドならソ)になります。
このように、下になる音の周波数を整数倍したものを倍音といいます。クラリネットをはじめとする ほとんどの楽器は、基本と鳴る音以外にこれらの倍音を含んでいます。その含んでいる 割合が違うので、楽器によって音色が違ってくるのです。このことは、同じ楽器の重奏よりも 異種楽器の重奏の方が音に深みが出てくる事とも関係します。種類の違う楽器が 倍音を補い合うのです。

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きれいな和音(純正律)

ふたつの音がある場合、その音がうまく混ざるかどうかは、ふたつの音の 振動数の比で決まります。両者の振動数が簡単な整数比で表される場合はきれいに 混ざりますが、複雑になるに従って音の濁りが多くなってきます。きわめて振動数が 近い場合は、うなりが発生します。
倍音の関係は、下の表のようになっています。

音程の種類音程(距離)振動数の比
絶対協和音完全1度1:1
完全8度1:2
完全協和音完全4度4:3
完全5度2:3
中庸協和音長3度4:5
長6度3:5
不完全協和音短3度5:6
短6度5:8
不協和音短2度15:16
長2度8:9
9:10
増4度32:45
減5度45:64
長7度8:15
短7度9:16

この性質をもとにして音階の各音を決めれば、調のキーとなる和音が全てきれいに 響く音階が完成します。これが純正律です。

純正律は、その調の和音はきれいに響きますが、違う調の和音は、必ずしもきれいになりません。 上の表をよく見れば分かりますが、長2度にはふたつの種類があります。上を大全音、 下を小全音といいますが、同じ全音が二種類あるため、単純にずらしてもきれいな 和音にならないのです。
音楽がただ一つの調で完成されているならば、さほど問題ではありません。しかし実際には 近代以降の音楽は様々な調が出てきます。ですから、近代の音楽をするには、この音階では不十分です。
そこで、和音の響きを若干犠牲にして、全ての調に対応できる音階を考えなくてはなりません。 それが、次に述べる平均律です。

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