このページの最終更新:13th Jul 2002

アンプ、できますか

暗譜の必要性 / わざわざ覚えるのではなく

暗譜の必要性

本当に暗譜は必要ないの?

皆さんは、演奏会で演奏する曲を暗譜したことはありますか? 演奏会の 内容によっては、大曲が重なってとてもじゃないけど無理、ということも もちろんあります。また、ほとんどの場合は本番でも目の前に楽譜立てと楽譜が 置いてありますから、無理に覚える必要は全くないように思えます。
確かに、暗譜をしなくても演奏会で問題が発生することはほとんどありません。 現に、プロの奏者の演奏会でも楽譜は使っています。暗譜しないと困るのは、 スタンドソロの場合や屋外でのパレード、ステージマーチングショーのように 楽譜を準備できない場合に限られそうです。

ところが、プロ奏者の演奏をよく観察すると、不思議なことに気づきます。 すべての人がそうとは限りませんが、多くの人は楽譜をずっと見ているのではなく、 休符のときはもちろん 自分が吹いているときでも楽譜以外のところを よく見ているようです。しかも、楽譜を中心にときどき他を見るという 感じではなく、むしろ色々なところを見ている合間に楽譜を見ている、というような 印象を受けることが多々あります。
もしこれが事実ならば、楽譜を見た瞬間の映像が頭の中にずっと残っている という風な特殊な技能がない限り、あらかじめ楽譜を覚えていることになってきます。 さて、一体どのように考えればよいでしょうか。

このページのはじめへ戻る

楽譜があっても楽譜を覚えるということ

普通に考えれば、楽譜があるのに楽譜を覚える必要はないように思えます。 楽譜を見ながら演奏すればよいからです。しかし、常に楽譜を見ていると 困ることもいくつかでてきます。

一番大きいのは、指揮者を見ることができない、ということです。特に吹奏楽では 木管楽器は前列に位置することが多く、指揮者を見上げる格好になります。 それに対して楽譜は、奏者の真正面か少し下寄りに位置します。ということは、 指揮者と楽譜を同時に視野に納めるのが困難であることを意味します。この点、 舞台後方の雛壇上に陣取った楽器であれば、楽譜も指揮者も見下ろす形に なるので、まだやりやすいともいえます。
もちろん常に指揮者を見なくても、まわりの音を聴いていればテンポ感は つかめます。しかしこれでは、テンポが変わるところは不安ですし、なんらかの 事情で普段と違うテンポ感となった場合には大変なことになってしまいます。

ほかには、奏者対聴衆となるはずの図式が奏者対楽譜になってしまう、という こともあります。楽譜に意識が集中するあまり、本来相手にしなければならない お客様が意識の外にはじき出されてしまうのです。もちろん、過剰に意識すれば 過度の緊張など演奏の弊害となる現象を引き起こすことにもなりますが、 全く意識しないのも 演奏家の姿勢としては誉められたものではないでしょう。

このページのはじめへ戻る

暗譜の必要性 / わざわざ覚えるのではなく