このページの最終更新:28th Oct 2002

楽譜を読む

練習で楽譜と向きあう前に

たとえば、ある日の練習の最後に新しい曲の楽譜を渡された時、あなたは 次の練習までその楽譜をどうしますか? もちろん紛失したりしないように、 ファイルなどに綴じておくことが多いのではないかと思いますが、ただ 綴じておくだけですか?

もちろん、時間がなければそうなっても仕方がないのですが、もし少しでも その楽譜を取り出して眺める時間が持てるのなら、そうした方がよいに 決まっています。でも、なぜ事前に見ておくのがよいのか、そしてどんな 見方をすればより有益なのか、ということはあまり考えないことが多いのでは ないでしょうか。そこで、まずは楽譜を事前に読んでおくと何がよいか、そして どんな点を気をつければよいのかを考えてみましょう。

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楽譜を読むポイントとは

ひとくちに楽譜を読むといっても、その方法はたくさんあります。ただぼーっと 楽譜を見ていてもあまり効果は望めないでしょう。では、どんなことに 気をつければよいのでしょうか。
ここで、はじめてもらった楽譜を吹いた時によくやる失敗を思い浮かべてみましょう。 まずよくあるのは、繰り返し記号、特にD.S.やD.C.の行き先を見失うことでしょう。 また、途中で転調しているのに気づかなかったり、調号や臨時記号を落としてしまう 事も多いのではないでしょうか。もちろん、早くて細かいパッセージが吹けない、 というのもありますし、吹いているうちにいまどこなのか分からなくなってしまうことも あるでしょう。

ということは、まずはこれらの現象がなくなる、あるいは少なくなるような 楽譜の読み方をすれば効果あり、ということになります。まずは、楽譜を 実際の演奏と同じ順番で追っかけてみることから始めてみましょう。曲によっては 繰り返し記号が一切ないことも多いですが、繰り返しが頻出する曲では、 それぞれの繰り返しの飛び先を忠実に追いかけてみます。そのときついでに、 譜めくりが必要かどうかもみておきましょう。特に、数ページ前に戻るような場合や 旋律が連続しているところでめくらなければならない場合は要注意で、めくる タイミングをパート内で分けるとか、楽譜を切り貼りしてめくりやすいように 編集することも検討しなければならないかもしれません。
もしできるなら、参考演奏を聴きながら楽譜を追いかければ、いまどこを 吹いているのかを確認する練習になりますし、それぞれのパッセージが楽曲中で どんな役割なのかも推定することができます。伴奏だと思っていたフレーズが実は ソロだった、などというビックリも回避できるでしょう。

もうひとつの、調号と臨時記号に注目してみましょう。問題となりそうなのは 臨時記号が早いパッセージで複雑に出てくる場合ではないでしょうか。とくに 転調した直後は、注意喚起のためにわざと調号の分も臨時記号で表記する場合が あるので、余計に厄介です。また、音によっては運指上の制限で、いつもの自分の 習慣とは異なる指から入らないとうまく回らない、などということもあります。
でも、そのような記号が厄介なのは、音楽が進行している最中に記号を確認しようと するからで、あらかじめそれぞれの記号がどのようについているのかを知っていれば、 慌てる必要がないのは当然の話です。自分ひとりで楽譜を読む場合、分からなければ その場で立ち止まってじっくり確かめることが可能です。ですから、自分のペースで 構わないので、ひとつひとつのパッセージを確実に確認していくことが重要になります。 勘違いした記号を覚えてしまって、みんなで合わせてみて初めて間違いに気づくような 事態は避けたいものです。

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もちろん読むだけでは不十分

いくら事前に楽譜を読んでおくことが有用といっても、実際に楽器を吹かなければ できないこともたくさんあります。たとえば、早いパッセージで確実に指が回って いるかどうかは、本当に音を出してみて初めて確認できることです。また、他のパートと 和音を構成している場面で、自分の音の和音での位置を知っていても、実際にその音を きれいに当てはめるということは、楽譜を読んだだけではできません。
これらは、実際に楽器を吹いて、あるいは何人かが集まって始めて確認できることです。 事前に情報として知っておくことで、練習の時に余計な時間を費やすのを回避する、 あるいは軽減することは可能ですが、完全な代用にはなりえないのです。

とはいえ、何の準備もなしにいきなり練習に行って色々な所でつまづくことを思えば、 事前に楽譜を読んでおくだけでも効果はあると思います。ですから、時間が少しでも 確保できるならば、目的をもって楽譜を読んでおくということも大事なのでは ないでしょうか。

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